みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。ゴールデンウィーク、ひっそりと終わりましたね。この時期の私たちは宿(家)と畑や田んぼを往復する日々です。GWもおこもりしているヒマもありません。畝を立てたり、草を刈ったり、タネをまいたり。そりゃーもうやることいっぱいです。
ここで一つお知らせがあります。
新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」の期限が延長されたことに伴い、くらしの宿Cocoroの休業を5月31日まで延長いたします。
かまどご飯が食べられるCocoro食堂も休業を延長します。
ご宿泊や飲食をご予定なさっていたみなさんには申し訳ありませんが、ご理解のほどよろしくお願いします。
緊急事態宣言の是非は問いませんが、これって本当にいつか終息するのかな、という気がしないでもないです。それよりはコロナ(を含むいろんなウィルスや微生物)と共存できるような社会に変えていくことが必要なんじゃないかな、なんて思うのですが。
そうそう。GWの話でした。
私たちはあんまり外出しないし、モールなんて年に1回行くか行かないかだし、人混みが苦手だし、満員電車なんて絶対乗れないし、自粛だなんだと言われるまでもなく、そもそもそういう生活スタイルなのですね。だから家にいろと言われてもストレスが溜まることもなく、いたって例年通りの日々を過ごしました。
そんなGWのさなか、田んぼを一緒にやる仲間と種モミをまきました。
実はこの種モミをまくのが、田んぼの作業で一番大事なのです。ここをミスると今年一年を棒に振ります…。野菜はミスっても挽回できるけど、お米は毎年一発勝負なので、気合いの入り方が全然違います!
選別はこんな感じ。
塩水にモミを入れ、沈んだものをタネにします。中身が充実していて重いものをタネにするのですね。
で、その沈んだ種モミをまいている様子がこちら。
何気にちゃんと距離を取っていますね(笑) 屋外とは言え、用心するに越したことはないですからね!
そして種モミが生長する間に、いろいろと田んぼの準備をします。
今日は『畦塗り』を行いました!
田んぼは畦(あぜ)という枠で水を貯めているのですが、この畦にモグラがたーくさんいるのですね。でね、頼んでもないのに毎日どんどん穴を空けてくれるんです。水を貯めたくても、畦に穴があればそこから水が出ていってしまいます。いつまで経っても水が溜まらないなー、と思っていたら、下の畑が水浸しに…、なーんてことも実際ありました(汗) なので最初に畦塗りという作業をして、モグラの穴を埋めちゃうのです。
でもまたすぐに穴を空けられちゃうんですけどね。人とモグラの果てしない戦いですが、人が勝利することはなさそうです(笑)
畦塗りはまず田んぼに水を引き入れて、土を練ります。それを左官屋さんよろしく、畦に塗っていきます。
Cocoro妻が「田んぼで一番好きな作業」とアツく語る畦塗り。見事な塗りっぷりです。
この畦塗りなんですが、今は機械で塗るか畦板というプラスチックの板を使うことが一般的で、あまり手で塗る人はいません。そんな珍しい作業に興味を惹かれたのか、ご近所さんが何人か見学に来てくれました(笑) みなさん「昔はやったな〜」と楽しそうにおっしゃいます♪ そんな昔を懐かしんでもらえるのも、手作業ならではですね。
ちなみに私たちの農のスタイルは、時代的には昭和30〜40年代半ばくらいをイメージしています。機械は使うけど最小限で、作業の中心は人力です。良く言えばノンビリしてレトロだし、悪く言えば時代錯誤で非効率。
でもね、このスタイルの何がいいって、自分たちのレベルが上がるのが手に取るように分かるんですよ。去年はヒーヒー言いながらやった作業が、今年はなぜか楽にこなせる。去年は難しいなと感じたことが、今年はうまくできる。そんな経験を過去に何度もしてきました。
先ほどの畦塗りを初めてやったのは2013年のことですが、田んぼを1枚塗るだけで、もう疲れ切ってヘロヘロでした。それが今やチョー楽勝。お代わり何枚でもいけます(大げさですが)。
不思議に思って、これはなぜなのかしら? と考えたことがあります。体力かなとか、技術かなとか。
でも体力が上がると言っても、ワタクシも四捨五入したら50歳。そんなに体力が上がる余地なんてありまへん…。技術もねぇ、年に一度の作業をやって、それほど技術が身につくとも思えないし。
で、出た結論は、去年の自分はこれができたんだ、という自信じゃないかと。ヘタだろうが、時間がかかろうが、疲れてご飯も食べれずに寝てしまおうが、とにかく去年の自分ができんだという実績(?)が、今年の作業を裏から支えてくれるんじゃないでしょうか。
これって機械でやってたら、あんまり実感できない部分だし、人生の中でもとっても大切な喜びだと思うんですよ。
とか言ってね、機械を買うお金がないって内情は、ここだけの話にしてください。
冗談はさておき、こんな風に農とくらしは続いて行くのさ!
ビバ、農あるくらし!
宿はお休みですが、自然栽培の体験は引き続き募集中でーす。作業の内容や日程などのお問い合わせは
kurashicocoro☆gmail.com
(☆を@に変えてくださいね)
までお気軽にどうぞ。お目にかかれるのを楽しみにしていまーす。
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