みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市にあるオーガニックな農家民宿『くらしの宿Cocoro』のただっちです。郡上の春は毎年そうなのですが、3月に雪が溶けると同時にいきなり農繁期に突入します。そしてそのまま6月までノンストップで走り続けてきたのですが、ようやくここで一息つくことができました。
今年は例年よりも朝晩の冷え込みが強く、野菜もお米も苗の生長がゆっくりだったので心配しましたが、何とか予定通りに夏野菜の定植と田植えを全て終えることができました。

さて、さっそくですが本題に入ります。
すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、昨年(2024年)の末にワタクシは大きく体調を崩しました。そしてその原因を特定できないまま、一時的にではありますが化学合成された香料が含まれる柔軟剤などをお使いの方のご宿泊を、全てお断りしてきました。
『くらしの宿Cocoro』に泊まりたいけど、柔軟剤を使っている、どうしよう? もしそんな方がいらっしゃいましたら、ご不便をおかけしてしまい誠に申し訳ありません!
しかしありがたいことにですね、現在のワタクシの体調はこの忙しさにも関わらず、とっても良好なのです。やっぱり体調不良の原因は合成香料などの化学物質だったのかなぁと実感する日々です。
ただ現実的な問題として、上記のブログを書いた時に一番心配していたのが「これでお客さまが全然いらっしゃらなかったらどうしましょ…」ということでした。一応ワタクシも経営者ですから。
果たしてこんな面倒くさいことを言う宿に泊まりたい人がいるのだろうか? いや、いる訳ないでしょう。あ、いや、意外といらっしゃる…のかも…。そんな答えのない自問自答を繰り返し、ブログを書き上げてからアップするまでに、かなりの勇気と時間が必要でした。
本音を言いますと、これで2〜3割程度はお客さまが減っても仕方ない、と覚悟していました。
そこで今ちょっと時間ができたこともあり、去年の宿帳を引っ張り出してきて、ご宿泊人数と売上を比較してみたのです。
するとですね…
意外なことにご宿泊人数は、去年も今年もほぼ一緒だったのです。そして売上もほぼ一緒。というか厳密に言うと、なぜか今年の方が去年よりも15%ほど売上が上がっていました。
とは言ってもうちの売上なんてそれほど大した金額ではないんですけどね、アハハハハ〜! って笑ってる場合か。
でも、売上が下がる前提だったのに、こんな結果になるなんて、なんとありがたいことでしょうか。
理由はいくつかあると思いますが、実は『くらしの宿Cocoro』は以前から化学物質過敏症のお客さま専用のお部屋を設けています。
このお部屋を使うほど大変な症状がある訳ではないけど、でも日頃から合成香料を始めとする化学物質をなるべく避けて暮らされている。そんな方のご利用が一番大きいと思います。またかなり遠方からいらっしゃるお客さまと、連泊をなさる方が増えました。うちをご利用なさったことがあるお客さまから「ここならあなたにも大丈夫だよ」と太鼓判を押されたので『くらしの宿Cocoro』を選んでみた、という方も何名かいらっしゃいました。
これらのことから推測すると、あくまで香りに限定してですが、安心して泊まれる宿が全国的に少ないのでしょう。町を歩いているだけでいろんな香りが漂ってくる時代ですから、それも当然と言えば当然なんでしょうけど。
そして実際にご宿泊をいただいたみなさまに「宿の中の香りはどうでしたか?」と伺ったところ、ほとんど匂わないか、匂ってもかなりわずかで気にならないレベル、とおっしゃる方がほとんどでした。
その他には「シャンプーやボディソープなどは香りが強いので使わなかった」、「トイレが無臭でビックリした」、「布団に匂いがなかったのでぐっすり眠れた」、「ここで暮らしたい」となんていうご意見もありました。
このように『くらしの宿Cocoro』の香料フリー方針を支持してくださるお客さまが一定数、と言いますか、今までのお客さまと同じくらいいらっしゃることが分かり、とても安心いたしました。
そして嬉しいことはワタクシの体調が回復したこと以外にもありました!
半年以上香料フリーを続けたことで、宿のいろんな場所に残っていた匂い(残香)が、目に見えて(実際には見えませんけど…)減ってきたのです。特に柔軟剤に含まれる香料はマイクロカプセルに守られているので、残香がいつまでも消えないんですよね…。コイツはその後マイクロプラスチックになって環境を汚染するし、ホントに困ったものです。
今まではその残香を取り除くために掃除の最後に水で拭き上げていましたので、掃除にかなりの時間を割いていたのですが、その時間がなくなって、香りに敏感なお客さまをお迎えする時の心配がずいぶんと軽減されました。
そこで改めて決意したのです。
『くらしの宿Cocoro』は「香料フリーの宿」でやっていこう!
「香料フリー」でも「フレグランスフリー」でも「無香料」でも、言葉は何でもいいのですが、「うちはそういう宿なんです!」とハッキリと言い切ってしまおう。そして今後も香りに関する対策をしっかりと続けていこう!

『くらしの宿Cocoro』が行う香りに関する対策はこの2つです。
- 化学合成された香料を含む物を、宿では使用しない
- 化学合成された香料を含む物を、宿へ持ち込ませない
1に関しては後述しますが、香りに敏感なお客さまからのフィードバックから判断しますと、ほぼ大丈夫なレベルだと思います。
対策として難しいのは2なのですが、ワタクシの原理主義的な性格上、「香料フリーな宿」なんて大仰な看板を掲げた以上は、半端なことは一切できません! 今後は理由の如何にかかわらず、合成香料をお使いのお客さまのご宿泊はできなくなります。
またシャンプーやボディソープなどの持ち込みも、基本的にはできません。アレルギーなど何らかの理由で今お使い物を変えられないような場合は、必ず事前にご相談ください。
これは前回のブログと重複しますが、合成香料を含む代表的なものをもう一度挙げておきますね。
- 洗濯洗剤(香りが強いもの)
- 柔軟剤
- 芳香剤
- 香水
- 消臭剤
- 車の芳香剤
このような商品を日常ご使用なさっているお客さまのご宿泊はできません。
そしてこれまたよくあるケースですが、ご自身は気をつけられていても同居のご家族がこれらの商品をご使用なさっている、という方もご宿泊はできませんのでお気をつけください。
なおご予約の流れは、今まで通りこのようになります。
- お客さまがご予約をする
- 宿から事前アンケートのURLが送られる
- お客さまが事前アンケートに返信する
- 宿がご予約を確定(もしくはお断り)をする
事前アンケートはこちらからご覧になれます。
https://form.run/@kurashicocoro-questionnaire
最後にそんな香料フリーな宿『くらしの宿Cocoro』が掃除や備品でどのような物を使用しているかをご紹介して、締めたいと思います。
- 食器用洗剤 ・ソネット(天然香料、オーガニック原材料)
- ガスコンロの周囲 ・灰汁(自家製)
- 洗濯用洗剤 ・灰汁(自家製)、酸素系漂白剤、たまに天然香料の石けん
- トイレ用洗剤 ・自家製(原材料はハッカ油、クエン酸、重曹、塩)
- お風呂用洗剤 ・灰汁(自家製)
- 消臭剤 ・ユーカリプタススプレー(天然ユーカリの精油と純粋)、木酢液
- シャンプー ・オーサワプラクリティ(天然由来成分100%のせっけんシャンプー )
- ボディソープ ・ドクターブロナーマジックソープ(天然由来成分100%、オーガニック原材料)
です。市販されている物には公式サイトへのリンクを貼っておきましたので、気になった方はぜひチェックしてください。
しかし『くらしの宿Cocoro』の普段のお掃除で大活躍してくれるのは、やはり何と言っても「灰汁(自家製)」です。家庭で出る油汚れは、ほぼコレがあれば解決します。灰汁は薪ストーブから出た灰を溜めておき、冬の時間があるときにまとめて1年分を作っています。

針葉樹の灰からは洗浄力の強い灰汁が取れませんので(アルカリが弱い)、広葉樹の灰だけを使います。費用はほとんどかからないのに、効果は絶大! 薪ストーブユーザーでしたらこの灰汁を作って、洗剤を自給する暮らしが簡単にできますよ。
最後は余談でしたが、これからも『くらしの宿Cocoro』をよろしくお願いします!
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