みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農家民宿『くらしの宿Cocoro』を営むただっちです。
ここ数日でますます春めいてきた郡上です。
農家は春になると嬉しいもんです。ま、農家に限らずかもですが、ワタクシがサラリーマンだった頃の春と言えば、天文学的な売り上げ目標とか、どう考えてもムリな新規開拓先とか、面倒な役職とか、そんなものが雪崩のように襲ってくる悪夢のような思い出しかねえんでやんす(超ブラックな会社だったからな…)。
なので春を単純に嬉しく思うこの感覚は、まるで自分が子どもの頃に戻ったようで、新鮮だけど懐かしくて嬉しい感覚でもあります。
そんな心ときめく春にふさわしい農のイベントをいくつか企画しましたので、小さな農家を目指すみなさん、食べ物の自給をしたい人、チェック&ご参加をよろしくお願いします!
固定種・在来種の「タネの交換会」
第1弾は「タネの交換会」です。ワタクシたちにとっては郡上で初開催となるタネの交換会です。
交換会を開く背景
農を始める上で元気なタネは欠かせません。なぜかというと、タネの質がその後の生長を大きく左右するからです。でも残念ながら種屋さんが扱っているのが、元気なタネとは限りません(どことは言いませんが、かなりしょぼいタネを販売しているところもあります)。
でもそんな時でも諦めるのはまだ早い。自分でタネを採ればいいんです。
ワタクシたちはタネ採り(自家採種)を始めて10年目くらいになりますかねぇ。今では畑で育てる野菜のほぼ全量をタネ採りしています。最初は種屋さんから買っていたので質にバラツキがあってちょっと大変でしたが、タネ採りがしっかりできるようになった今では、お金持ちならぬおタネ持ちになってブイブイ言わせてます。
そんなタネ採りですが、SNSを中心に大きな誤解が生まれています。それは
「種苗法が改正されて、自家採種が禁止になった」
とか
「このままでは固定種、在来種がピンチ」
というものです。
これは大きな誤解、間違いですのでご心配なく。自家採種が全面的に禁止された訳ではありません。固定種や在来種の置かれた状況は確かにピンチかも知れませんが、それはタネ採りをする農家が減っていることやF1種を使う農家が増えたことが根本的理由であって、種苗法改正とは何ら関係ありません。
農水省のウェブサイトにも
●一般品種と登録品種について
種苗法において保護される品種は、新たに開発され、種苗法で登録された品種に限られ、それ以外の一般品種の利用は何ら制限されません。
*一般品種とは、在来種、品種登録されたことがない品種、品種登録期間が切れた品種です。
農林水産省,種苗法の改正について https://www.maff.go.jp/j/shokusan/syubyouhou/index.html
と明記され、タネ採りの権利が保障されています。
ピンチだと恐怖感を煽るくらいなら、さっさと自分でタネ採りしたほうがよくね? と思うのはワタクシだけでしょうか。
『くらしの宿Cocoro』でタネ採りをしているものは、品種登録がされたことがない品種、すわなち固定種や在来種です。
このようにタネ採りした自慢のタネを、みんなで持ち寄って交換したいと思います。
農を始めたばかりで交換するタネがないよ、というかたからはご寄付をいただく形でお譲りいたしますので、どなたでもお気軽にご参加くださーい!
日時
令和5年3月11日 10時〜14時
たぶんそんなにお客さんも来ないだろうし(笑)、本でも読みながらノンビリやってます。事前のお申し込みも必要ありませんので、お好きな時間にふらっとお立ち寄りください。タネの話が聞きたいかたはワタクシのスイッチをポチッと押して下されば、延々としゃべり続けます。
場所
くらしの宿Cocoro(駐車場が狭いので牧集会所にお車を停めて徒歩でお越しください)
参加費
300円/人(子どもは無料)
家庭菜園用「踏み込み温床」作り
第2弾は家庭菜園用にアレンジした「踏み込み温床作り」です。
踏み込み温床とはなんぞや、という詳しい解説はコチラからどうぞ。
一般的な踏み込み温床はそこそこ大きいサイズですが、それを家庭菜園用に小さくしたもの(約1畳の面積です)を作ります。この大きさでも温度が1カ月間キープできれば、温床として充分役に立ちます。
ま、温床なんて電気マットを買ってくれば、それでアッサリ解決なんですけどね…。
でも電気に頼る農なんてまっぴらご免だぜ、というロックなアナタ。ワタクシと話が合いそうですね。ご参加をお待ちしていますよ。
踏み込み温床作りは作業の工程上、仕込みと踏み込みを別の日に行います。日程と作業内容にご注意ください。
日時
仕込み:令和5年3月21日 13時〜15時
踏み込み:令和5年3月25日 14時半〜16時半
場所
くらしの宿Cocoroの畑(郡上市大和町にあります)
参加費
どちらか片方参加:1,000円/人(子どもは無料)
両方参加:1,500円/人(子どもは無料)
お申し込みやご質問はお問い合わせフォームよりお願いします。
※定員はそれぞれ7名さまで、こじんまり開催です。温床がちっちゃいので人数が多いと作業できないんですよね…。
野菜の自給に向けた「小さな畑のワークショップ」
そして最後はコチラ。今年もみんなで無肥料・無農薬の家庭菜園の技術をワイワイと学ぶ「小さな畑のワークショップ」を開催します!
去年は月1回の平日開催でしたが、今年から平日(第四木曜日・郡上八幡)と週末(どこかの土曜日・郡上大和)の、月2回開催になりました。内容は平日開催がやや中級者向け、土曜日は初心者向けです。ご自身のレベルやご都合に合わせて、どちらかにご参加ください。
それぞれ主催者さんが異なります。ワタクシは講師としてこのワークショップに関わらせていただきます。
郡上大和の畑は地域のコミュニティ作りをされている「村の暮らし商店」さん、郡上八幡の畑は郡上八幡で自然食のカフェを営まれている「Cafe & Marche mi.kimama」さんです。
どちらの畑でも農薬、化成肥料、除草剤は一切使いません。そして基本的には無肥料ですが、一部の野菜には完熟堆肥を使用します。
小型の機械なども使いません。機械をもっていないかたでもちゃんと家庭菜園ができるよう、体と道具の正しい使い方をお伝えします。
畑の上手な使い方、畝の立て方、タネの選び方といった基本的なことから、夏野菜の苗の育て方やタネ採りのやり方など、ちょっと難しそうな(でも実はやってみたら意外と簡単な)内容まで、ワタクシが持っている技術をしっかりとお伝えします。
日時
郡上大和の畑:令和5年3月25日 10時スタート〜14時終了
郡上八幡の畑:令和5年3月30日 10時スタート〜14時終了
※どちらも天候により日程を変更する可能性があります
内容
郡上大和の畑:「畑のデザイン」
「家庭菜園ほどデザインが大事!」をコンセプトに、小さな畑のレイアウトの仕方や有効的な使い方を学びます
郡上八幡の畑:「春作の準備」
冬の間ほったらかしになっていた畑。いくら自然栽培でもそのままタネをまいただけではうまく育ちません。春の作付けに向けて畑の手直しとそのポイントをお伝えします
場所
参加をお申し込みのかたに住所をお伝えします
参加費
郡上大和の畑:2,000円/人(子どもは無料)
郡上八幡の畑:26,400円/人(全8回・軽食ランチ付き・子どもは無料)・3,500円(単発参加・軽食ランチ付き・子どもは無料)
お申し込みやお問い合わせ先
郡上大和の畑:mimimi-1650239@docomo.ne.jp
郡上八幡の畑:cafe-marche-mi.kimama@docomo.ne.jp
『くらしの宿Cocoro』のSNS(FacebookとInstagram)でも情報をアップしていきますので、フォローをお願いします。
それではみなさん、今年も農と暮らしを楽しんじゃいましょう。
畑でお目にかかれるのを楽しみにしていまーす♪
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