みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農か民宿を営む多田っちです。今日は梅雨だというのにあまりまとまった雨が降りません。今日は久しぶりの雨。ということで、これまた久しぶりのブログ更新です。この時代、晴耕雨読ならぬ晴耕雨ブロみたいな熟語ができないもんだろうか。
さて、今年も田植えが無事に終わりました! 今年の作付けは田んぼ2枚。1枚は約1.2反、1200平方メートル、そしてもう1枚が8畝(800平方メートル)です。これがそれぞれどれくらいの規模かというと、プロ農家としては狭い。けど家族でやるには大きいという、ちょっと中途半端な面積です。
今年は『くらしの宿Cocoro』が主催している「小さな田んぼのワークショップ」に、予想を超える人数が集まったので、全面手植えを行いました。みなさん、ひと言で手植えといいますが、実はいろんなやり方があるんですよ! 今日はそんなどうでもいい役に立つ情報をお伝えしたいと思います。ぜひ来年の田植えの参考にしてくださいね。
手植えその① ヒモを張る
誰にでもできる、最もオーソドックスな方法がこの「ヒモを張る」です。説明の前にまずは写真をどうぞ。
田んぼの端から端までヒモを張り、その真下に植えていく方法です。1列植え終わったらヒモを30センチずらしてまた植える、を繰り返します。稲と稲は18センチ間隔で植えます。地域によって進みながら植える方法と、バックしながら植える方法があって、ワタクシたちはバック方式を採用しています。一番簡単で、失敗も少なく、初心者にオススメの植え方です。
条間と株間のお話
農業用語では列のことを「条」といいます。条と条の間隔は条間(じょうま)、稲と稲の間隔は株間(かぶま)と言います。ですのでこのやり方だと「条間30で株間18」という植え方になりますね。
条間は基本的には30センチです。これは全国どこへいってもそれほど変わりません。株間は農法によって12〜30センチまで大きく異なります。 一般的には化成肥料や農薬などを使う慣行農法では株間は狭め、無肥料・無農薬の自然農などでは広めになります。自分がどんな農法でやっているのかをちゃんと理解して、それに合わせた株間で田植えをすることがとっても大事ですよ。
手植えその② 筋を引くver.1
こんな道具を使います。ここ郡上では「筋引き(スジヒキ)」と呼んでいますが、そのまんまですね(笑)
これを使って田んぼの中に線を引いていきます。これも竹と竹が30センチ間隔ですので、条間は30センチです。線を真っ直ぐ引くのにコツが要りますが、線さえうまく引ければ、植えるのはとても簡単です。線を引く係は経験者にお任せしましょうね。
線に沿って前進しながら植えていきます。バックで植えるとせっかく引いた線が消えてしまうので、注意しましょう。
手植えその③ 筋を引くver.2
これは写真がなかったので借りてきました。
枠を転がして印をつけます。枠を構成する四角形は30センチ四方で、このクロスしたところに稲を植えていきます。なので条間も株間も30センチになります。この方法も誰にでも簡単に田植えができまるので、農業体験などではよく使われています。
が、しかーし!
枠を真っ直ぐ転がすのが超難しいのですよ。ワタクシは過去に一度だけトライしましたが、見事に撃沈しました。どうしても曲がってっちゃうんだよなー。あと枠が大きくて重いので、道具を移動させるのも、保存する場所にも苦労しました。個人的にはちょっと苦手な方法です。
手植えその④ 究極はコレだ!
これもヒモを張る方法なんですけど、上級者向けです。
見えますかね?
ヒモを複数本張って、その真下とその間に植えていきます。このやり方だと1人で一度に8条くらい植えることができます。少人数でスピード勝負! という時はこのやり方が向いています。
ヒモの下は真っ直ぐに植えれますが、ヒモとヒモの間がかなり難しいです。慣れない人がやると、ガタガタになりますので、初心者は絶対に手を出しちゃダメです。後々の管理がむちゃくちゃ大変になります。
でもこの写真ではラインが真っ直ぐにビシッと出ていますね〜。さすがワタクシだな(自分で言うな)。
どうですか、みなさん。田植えしたくてウズウズしてきたでしょ。
来年の初夏は郡上で会いましょう!
ワークショップへのご参加や、宿へのご宿泊をお待ちしていまーす。ご予約はこちらまで!
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