2025年「小さな田んぼのワークショップ」参加者募集のお知らせです!

みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農家民宿『くらしの宿Cocoro』を営むただっちです。ここ数日、郡上では雪が降り続いています。近年では一番の積雪です。毎日の雪かきは大変だけど、外で作業してると気持ちがいいなぁ。

2024年はまさかの米騒動でしたね…。

「まさかの」と付けるには理由がありまして、ワタクシは2030年くらいからボチボチとお米が不足し始めるのではないか、と予想していたのです。それが5年以上も前倒しで起きてしまった。その「まさか」です。

一度こうなってしまうと、これから先毎年のようにお米が不足するのはほぼ確定です。そんな時代を生き抜くためのワークショップ、今年も張り切って開催しますよ!

小さな田んぼのワークショップ(全11回)」

「小さな田んぼのワークショップ」は2014年から続く、一番人気のワークショップです。受講生は延べ人数で500人を超えます。その中で田んぼを始めちゃった受講生が30組くらいですかね。ひょっとしたらもうちょっと多いのかな。

特にここ数年は受講生のガチ化が止まりません。ワークショップを受講しながら同時並行で自分の田んぼも始めちゃう、なんてツワモノが増えてきました。

このワークショップを受講することで、どんな人でも田んぼに関する技術や知識を身に付けることができます。すでに受講されたかたはご存じでしょうが、とても実践的な内容となっています。

小さな田んぼを始めたい人、農のある暮らしをしたい人、自給力を高めたい人。ぜひぜひ岐阜県郡上市に足をお運びください!

小さな田んぼとは


ワークショップでみなさんにお伝えしている「小さな田んぼ」とは、具体的に言うとこんな田んぼです

  1. 自分(家族、友人)が食べるお米を自分で育てる
  2. 機械の使用は最小限に
  3. 除草薬や農薬は一切使いません
  4. 肥料も全然あげません

それぞれ説明していきます。

自分(家族、友人)が食べるお米を自分で育てる

すなわちお米を自給するということですね。家庭菜園はよくありますが、その田んぼバージョンだと思ってください。

家族でも、カップルでも、個人でも一緒です。どんな単位であれ、自分たちが食べる物を自分たちで育てること。それがこの先の暮らしの根本であると考えています。

でも自給をするには、いろんな技術が必須です。そして技術は一朝一夕では身につきません。今のうちにいろんな技術を身につけて、これからやってくる荒波をしなやかに乗り越えていきましょう。

主食であるお米を自給することは確かに大変です。でも実際にお米が収穫できると、みなさんが想像している以上に暮らしに安心感を与えてくれますよ。

ま、こればかりはどんなに言葉を尽くしても絶対に伝わりませんので、実際にやってみて実感してもらうのが一番です。

機械の使用は最小限に■

ワークショップでは「代かき」という作業にトラクターという大型機械を使いますが、トラクターを使わない場合でも基本は一緒です。

ワークショップ形式なのでどうしても時間の都合があり、参加人数が少ない時などは一部機械のお世話にはなりますが、目的はあくまでエネルギーや機械に頼らず手で田んぼをすることです。

機械とエネルギーがないとできない田んぼ、ではなく道具と人力さえあればできる田んぼを目指します。

昔の道具や体の使い方なども、しっかりとお伝えしますよ。

足踏み脱穀機を使ってモミを外す

除草薬や農薬は一切使いません

もちろん栽培の過程で(というか栽培していない期間も含めてですが)、除草剤や農薬は一切使いません。「そんなことしたら田んぼが草だらけになる!」とよく言われますが、本当にそうでしょうか? 

ワタクシたちはすでに10年以上除草剤を使わずに田んぼを続けていますが、田んぼが草だらけになったことは一度もありません。それどころか周囲の他の田んぼと比べてみても、明らかに草が少ないのが特徴です。それどころかほとんど草が生えない年もあります。

こちらはある年のご近所さんの田んぼ。農薬も除草剤も使われている慣行栽培の田んぼですが、草が生えているのが分かります。

これは同じ年、同じ日の『くらしの宿Cocoro』の田んぼ。

お、フォトショップの加工がバッチリ決まってるね! って、加工なんてしてないっつーの笑

うちは田植えが遅いので稲がまだヒョロッとしていますが、草はほとんど生えていません。この時点で草が生えていなければ、後は稲の一人勝ちです!

この写真を見てもそんなもの信じられない、除草剤使ってるよね、などとおっしゃるかたもたま〜にいらっしゃいますが…。

みなさんがご存じないのは当然かも知れませんが、実は有機農業界ではこのように田んぼに草を生やさない技術があるんですよね。しかもすでに20年以上前に確立された、実績のある技術です。 

それが民間稲作研究所が確立した『有機稲作』の中の「抑草」と言う技術です。抑草ではいくつかの技術を複合的に用いて、田んぼの中に草が生えにくい環境を作ります。理論がしっかりと理解できて、それぞれの技術を積み上げれば、誰にでも習得できるありがたい技術です。

ここに昔ながらの除草をバシッと合わせると、ア〜ラ不思議。草がほとんど生えない田んぼになるんですね。

肥料も全然あげません

最後になりますが、肥料も全然あげません。ヌカや堆肥などもあげません。せいぜい秋に切ったワラをまく程度です。

これまた「そんなことで米がとれる訳がない!」とツッコミの嵐が吹き荒れそうですが笑

さすがに化成肥料を使う田んぼと同量とはいきません。でも毎年ちゃんと1年分のお米が収穫できてますよー。

肥料の代わりに太陽や水、虫や微生物など自然の恵みを最大限に活用すること、そして何よりも自給を目指し謙虚に欲張らないことが成功へのポイントです。

このように「小さな田んぼ」はまさに家族向き、自給向きの田んぼなんですね(民間稲作研究所を紹介したこの動画が分かりやすいのでぜひご覧下さい)。

そんな小さな田んぼの技術と理論を、ほぼ一年かけて基礎からしっかりとお伝えします。

育てるお米はワタクシたちが2013年からずっとタネを採り続けている「イセヒカリ」です。スッキリとした食感の、とっても美味しいお米です。

ちなみにこんなお米です。

みんなで一緒に農のある暮らしを目指しましょう。

農のある暮らしは楽しいよ♪

今回募集する「小さな田んぼのワークショップ」は、ほぼ1年間(3月下旬〜11月上旬まで)に渡り、全11回のワークショップで構成されています。開催当初(2014年)は全7回程度だったと記憶していますが、ワタクシの稲作への理解度が深まり、それに伴ってお伝えしたいポイントが徐々に増えてきましたので、2023年から全11回となり現在に至ります。

この11回で小さな田んぼの技術と理論を、余すところなく全てお伝えします!

そんなワークショップの詳しい内容です。

日程と講義内容


日程と講義内容は以下の通りです。講義は理論を学ぶ座学と、技術を学ぶ実技の2本立てです。

基本的には以下の予定に沿って開催しますが、お天気の都合、稲の生育具合、参加人数の関係などで前倒しになったり、延期になることがありますので、あらかじめご了承ください。

特に稲刈りと脱穀はお天気に左右されるので、毎年当然のごとく日程変更が発生します。翌週末も空けておく、くらいの余裕を持った計画を立ててください。

① 3月23日 オリエンテーション、座学、あぜの草刈り、あぜ直し

② 4月 6日 タネモミの選別、温湯消毒、芽出し

③ 4月20日 モミまき

④ 6月  1日 田植え(少雨決行)

⑤ 6月  8日 除草(1回目)

⑥ 6月15日 除草(2回目)

⑦ 7月 27日 畦草刈り

⑧ 8月 30日 はさの竹切り出し、はさ作りの練習

⑨  9月20日 稲刈り、稲架かけ(雨天延期もしくは前倒し)

⑩  10月5日 脱穀(稲刈りが延期の場合、こちらも日程変更になります)

⑪  10月26日 田んぼ仕舞い、ワラ切り、ワラまき、耕うん(トラクターを使います)

★ 11月上旬 みんなで持ち寄り収穫祭♪

場所


田んぼは、岐阜県郡上市大和町牧にあります。広さは約1.2反(1200平方メートル)です。

こことは別に少し小さい田んぼ(約300平方メートル)もあり、そちらではジャスミンライス(インディカ米)の栽培を行います。ジャスミンライスの田植えや稲刈りなどはイベントを開催する予定です。ジャスミンライスファンのみなさまはコチラをお楽しみにしてくださいね♪

晴天の下で田植え!

郡上は水も景色もキレイで、本当にいいところなんです。こんな場所で田んぼができるなんて、とっても幸せです。

時間


基本的には朝9時頃に現地集合、作業終了後に解散という流れです。

作業内容により開始と終了の時間が異なりますので、参加者さんにはLINEのグループメッセージでご連絡します。午前中で終わる日もあれば、お昼ご飯をご持参してもらって、夕方近くまで作業する日もあります。

遠方からご参加の方は、前日や当日に『くらしの宿Cocoro』にご宿泊が可能です。ワークショップの準備や後片付けでバタバタしますので、それらを手伝ってもらう代わりに、宿泊料金をかなりお得に設定しています。ただしお食事の用意をする余裕がありませんので、素泊まりのみです。料金についてはお問い合わせ下さい。

金額


参加費は人数によって異なります。お一人さま38,000円、お友達(2名さままで)やご家族など複数人で参加の場合は68,000円になります。

座学のテキストはお申し込み人数分をご用意いたしますが、収穫祭でお渡しするお米は1グループにつき1袋になります。

※田植えと稲刈りは、ご友人やご家族と一緒に参加OKです。そのような場合であれば参加費は1名さま分で大丈夫です。

お申し込みご本人さまと同居のご家族さまは、傷害保険代込みです。ワークショップへの子どもちゃんだけでのご参加は事故やけがの恐れがありますので、必ず保護者同伴でお願いします。ご家族以外の方はご希望により、掛け捨ての傷害保険(一回350円)に加入することもできます。ケガなどがご心配のかたは、事前にご相談ください。

3名さま以上のグループや企業でのご参加を検討されているかたは、別途お見積もりをいたします。詳しくはお問い合わせフォームよりご相談下さい。

そして収穫後のお楽しみがコチラ! 

11月上旬に開催の収穫祭で、今年収穫できたお米をプレゼントいたします! 

かまどで炊いた新米を囲んでの収穫祭

自然に頼るところが大きい農法なので収穫量にバラツキがありますが、少ない年でも1グループにつき10キロ程度はお渡しできると思います。ただし参加した回数が少なければ、お渡しするお米が少なくなることもあります。みなさん毎回参加できるように、予定を空けておいてくださいね。

募集期間と定員


募集期間は令和7年2月9日(日)まで。定員は12組です。

ここ数年はずっと満員御礼が続いています。応募者が定員を上回った場合は、志望動機などを伺ってこちらで参加の可否を検討し、2月20日(木)までにご連絡いたします。

参加資格


全日程を通じてしっかりと参加し、積極的に小さな田んぼの技術と理論を学べるかたに来て欲しいと思っています。ワークショップの目的は、しっかりとした技術と理論を身につけて翌年から自分で田んぼができるようになることです!

小さな子どもちゃんが一緒でももちろん大丈夫ですが、モミまきや田植え、除草など一部の作業は未就学児にはできません。その代わり子どもたちにできる作業は、積極的にお願いしています。

またお天気による日程変更の連絡や、情報共有、時間内にお伝えできなかったことのフォローなどを、LINEのグループメッセージを使ってお伝えします。LINEのアカウントをお持ちでない方は、お手数ですがこの機会に取得をお願いします。

お申し込みやご質問などは


お申し込みやご質問はお申し込みフォームより承ります。

ご質問は『くらしの宿Cocoro』のFacebookページInstagramのメッセージ、ワタクシ個人へのメッセンジャー、LINEなどでも大丈夫です。

最後に。田んぼって、ホントに楽しいよ〜♪ 

今年もたくさんのかたのご参加をお待ちしています。よろしくお願いしまーす!

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