《この記事は2020年1月18日に公開された「くらしを楽しむにはコレをやろう!」を加筆、必要箇所を訂正し、2022年1月に再公開したものです》
みなさん、新年おめでとうございます! 岐阜県郡上市にあるオーガニックな農家民宿『くらしの宿Cocoro』のただっちです。
昨年中はたくさんのかたにお越しいただき、ありがとうございました! 今年もマイペースでボチボチとしか生きられないワタクシたちですが、そんな暮らしにご興味のある方はぜひ『くらしの宿Cocoro』にお越しください!
さて、年末のクリスマス寒波にはちょっと困りましたが、それ以降は比較的おだやかなお天気が続いている郡上です。今年は各地で大雪が降っているようですが、ワタクシたちが暮らしている郡上もいわゆる雪国なんですよね。
去年と一昨年はそこそこに積もったんですけど、今年は今のところクリスマスの大雪がピークです。その時に積もった雪もすでに溶けてしまいました。ここ数年、農を続けながらずっと感じていたことですが、雪国に雪がないってかなりおかしな状態なんですよね。虫は増えるし、病気も増えるし、でも水は減るし…。
異常気象とか、地球温暖化とか、限界点を超えたとか、いろいろ言われてますけど、本当にヤバい状況だなぁと感じています。この先本当にどんな世界になってしまうんだろう。ワタクシたちはちゃんと暮らしていけるんだろうか。う〜ん、不安だ。怖いよー。
なーんて恐怖におののいている訳では全然ないですけど、それでも現在の状態が異常であるという認識はしっかりと持っています。
そしてその不安を解消するための具体策として、ワタクシたちは自然栽培をして日々の糧を得て、そして今は『くらしの宿Cocoro』を通じて、お客さまに「小さな農家」になる体験をしていただいている訳です。
ま、今やっていることで十分だとは全然思っていませんが、それでもワタクシたちが目指す暮らしのあり方が、これからを生き抜くヒントになればいいな〜、なんて思っています。
でもね、暮らしって簡単に言うけど、けっこう大変ですよね。ワタクシたちのように自営業で、ヒマがあって、その気になれば1日中家のことにかかりっきりきなれる、なんてかなり恵まれてると思うんですよ。
というわけで、今回はワタクシたちがどんな暮らしして、日々をどんな風に考えているのかを、少しお伝えしたいと思いまーす。
農業に明け暮れる日々
ワタクシたちは2011年に農業の世界に入りました。専業農家として独立したのは翌2012年。それから7年間、自然栽培をしながらプロの農家として生計を立ててきました。
それはそれでとっても充実した日々だったのですが、ちょっと充実しすぎたとでも言いましょうか、う〜ん、なんと言いましょうかねぇ…。ハッキリ言ってしまうと、毎日むちゃくちゃ忙しかったのです。
当然、家は中も周りもくっちゃくちゃ!
畑と田んぼをしっかりやって、自分たちが望む食べ物は手に入るようになりました。よし、これからは暮らしを整えていこうか! と思っても、日々の作業に追われてそんな時間を作ることすら難しかったのです。
実はこれ、有機農家あるあるなんですよね…。
でもさすがにこれではいかんな〜、どうしたもんかな〜、と数年間思い続けていたところ、ひょんなことから移住をして、農泊を始めようか、という話になったのです。その辺りの経緯はコチラから。
これは今までのワタクシたちの暮らしを見つめ直すにはいい機会だということで、今までやっていた畑や田んぼを当時の研修生に引き継いでもらい、ワタクシたちは4匹のネコとともに今いる郡上市へと引っ越したのです。
農業から農へシフト、そして暮らしに変化が
引っ越してまず考えたのは
「暮らしを整えましょう!」
ということでした。まぁそれが目的なんだから当然ですよね。
畑の開墾や野菜の新規販売先の開拓など、農に関してもいろいろとやりたいことはあったのですが、そこはグッと我慢。何はなくとも家を片付け、膨大なゴミを捨て(しかし田舎の家にはどうしてこんなにゴミがあふれているのだろうか…?)、壊れているところを直し、窓を磨き、壁を塗り、床を貼り、お客さまをお迎えできるように暮らしを整えよう、と思いました。
振り返ってみると、当時の1日はこんな感じ。
朝起きる
朝ご飯
家の掃除や片付け
家の改装や補修
お昼ご飯
家の改装や補修
必要なものがあればホームセンターに買い出し
作業の後片付け
晩ごはん
寝る
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いやー、ストイック過ぎる。見事に家のことばっかり。おかげで移住前はこんなにゴミにあふれていた家が…
数ヶ月でこんな感じになりましたよ!
ネコ、気持ちよすぎて落ちてますね(笑)
で、日々いろんな作業をして気づいたのは、暮らしを整えることは大事だねってこと。今さらか! という気がしないでもないですけどね。
専業農家の頃は時間がないことを言い訳にして、暮らしのことは最低限しかやってこなかったんですよ。知識も技術もなかったので、家のメンテナンスや改装などを業者さんにお任せすることも多かったし。今考えると、もったいないことをしてたもんだ。
郡上に来て実際にいろんなことを自分たちでやってみると、意外と何でもできるんですよね。分からないことはネットや本でしっかり調べて、 準備万端で臨みます! ま、それでもやってみるとネットには書かれていない現実に直面して失敗したり、どう作業したらいいのか分からなくて戸惑ったりするんですけどね…。こんな感じでね笑
でもそういうことも含めて、やっぱり暮らしって楽しいものなんだなぁと思うのです。
そこで思いついたのが!
そんな時に思いついたのが「暮らしエンタメ化計画」です。
といってもホームシアターを作る的な、暮らしの中にエンタメを作るのではありません。暮らしそのものをエンタメにしちゃおう、という発想です。
みなさん、ちょっと想像してみて下さい。
暮らしが楽しければ、毎日の作業(掃除やご飯作りなど)がわずらわしいと思うことはありません。
暮らしが楽しければ、テレビを観たりゲームをして時間を潰す必要はありません。
暮らしが楽しければ、休みのたびに人で賑わうショッピングモールに行く必要はありません。
暮らしが楽しくないから、しんどいから、ストレスが溜まるから、その代替品や解消方法としての嗜好品やエンタメを求めて、みんないろいろやってるわけですよね。でも代替品があろうがなかろうが、私たちが生きる根本は暮らしなのです。じゃあやっぱり根本そのものが楽しい方が、きっと人生が豊かになるハズなんです。
ま、ワタクシもその辺のオッサンですからね。そりゃ気分が乗らない時や憂さ晴らしにパーッと飲みに行くこともありますよ。それでも暮らしが充実していれば、日々のストレスも少ないし、イライラすることも減ります。大切なことは外側に即物的な楽しみを見つけるのではなく、暮らしの内側に本質的な楽しみを見いだすことだと思うんです。
じゃあそのためにはどうしたらいいのか? 答えはめっちゃシンプルです。
暮らしを楽しむシンプルな方法とは
それはですね、一見とっても逆説的なことを言っているように思えますが
作業の手間を増やす
これに尽きます!!
ふっふっふ。信じられないでしょう。何を隠そうワタクシも最初はそうでした。ほとんどの人が手間を省くことで豊かな暮らしが待っていると思っているはずです。そしてその手間を省いてくれるツールが、便利・快適・成功みたいな「良いもの風」のイメージをまとってますね。
でもね、ワタクシに言わせりゃそんなもの「高度経済成長の洗脳」だっての笑 このただでさえ経済が縮小していく時代に、そんな古い価値観で幸せに生きていくのは、そりゃームリってもんですよ。
なので暮らしを楽しみたいアナタ、ここは敢えて手間を増やしてみましょう。具体的には
- 掃除機を使って掃除をするのではなく、ほうきや雑巾で隅々まで徹底的に掃除をする。
- 楽してインスタントなお料理を作るのではなく、イチから手間をかけて料理をする。
- 既製品を買ってくるのではなく、自分で作ってみる。
- 電動工具を使うのではなく、手作業で時間をかけて作業する。
- 近くのスーパーへ、車ではなく歩いて行く。
そんな手間をかけることで、なぜか暮らしが楽しく豊かになるんです。
逆に、楽をしようと思えば思うほど、つまり手間を減らせば減らすほど、暮らしは味気ないものになっていきます。
なんでかな〜。不思議ですよね。まるで童話『モモ』に出てくる、灰色の男のような話です。時間を節約してわーい得をした! と喜んでたら、実は人生の大切なものを奪われてましたよ、トホホ…、みたいなね。
ま、コレばかりは実践あるのみです。ぜひ一度、ホンマかいなと思いつつも、トライしてみてくださーい。たぶん半年もすれば、その魅力が見えてくると思います。もし見えてこなかったら、1年くらい続けてみてください!
あと、これは目的ではなくオマケみたいなもんですけど、手間を増やすとお金が増えますね。正確には同じ収入でも出て行くお金が減るので、手元に残るお金が増えるってことなんですが。これがいろんな面でできるようになると、より少ない収入で豊かに暮らすことができまーす!
やってみたけど全然実感できないぞ! って方は『くらしの宿Cocoro』に遊びに来てくださーい。手間をかけた楽しい暮らしを体験していただけます!
さぁみんなで暮らしをエンタメにしちゃいましょう♪
ご予約、お待ちしてまーす。
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