みなさん、こんにちは。岐阜県郡上市でオーガニックな農泊を営む、くらしの宿Cocoroです。
今月から始めた「子ども向け 農とくらしのワークショップ」。一部の地域では学校が再開されたりしていますが、まだまだ窮屈な思いをされている方もみえるようです。早くコロナが治まってくれないかな〜。
さて、前回は「踏み込み温床とはなんぞや?」
という説明だけで終わってしまったので、今回は満を持して、どんな風に踏み込み温床を作ったのかをレポートしますよー!
目次です
- 踏み込み温床の材料とは
- 作業その①
- 作業その②
- 作業その③
踏み込み温床の材料とは
踏み込み温床に必要なのはコレだけです。
- 落ち葉
- 切ったワラ
- モミガラ
- ヌカ
鶏糞などを入れる方法もあるのですが、改良式では使いません。理由は鶏糞が発酵する時にガスを出して、これで野菜の芽がやられちゃったりするのですね。
作業その①
落ち葉を集める。
まずは落ち葉集めに山に入ります。子どもたち、それだけでテンションが上がってしまい、すでに作業どころではありません(汗) とうぜん写真もありません(涙) ま、状況がいかに大変だったか察してください。
落ち葉にはいろんな菌が付いています。そして山にはいろんな種類の木がはえています。それぞれの落ち葉に固有の菌が付いていて、この菌たちに頑張ってもらうのですね〜。
余談ですが時々
「◯◯菌を使おうと思うのですが、どう思われますか?」
なんてご質問をいただくのですが、菌を買う必要はありませんとお答えしています。
だいたい菌ほど不安定なものはないので、よそから持ってきた菌を定着させるよりも、その土地にすでに根付いている菌の方がずっと有効です。しかもタダやしね(笑)
今回は2立米ほど仕込む予定なので、半日かけて一輪車に10杯ほどの落ち葉を集めました。
なーんだ、一輪車に10杯か。楽勝だぜ、と思われた方。甘いっす。一輪車にフワッと10杯なら確かに楽勝なんですが、実はコレ、一輪車にギューギューに押し込んで10杯です。
計測を始めると、山のように集めた落ち葉がみるみる減っていきます。ホントに足るのかしら、というくらい減ったところで、何とか10杯確保できました!
作業その②
ワラを切る。
通常の踏み込み温床ではワラはカットせずに長いまま使いますが、改良式では交ざりをよくするために、あらかじめカットしておきます。
今回は「押し切り」という道具を使いました。

こいつでザクザクをワラを刻んでいきます。さすがにこれは子どもには触らせられないので、ワタクシが一人で刻みます。
そしてやっぱり子どもたちのテンションがー!
と思いきや、意外と静かに、そして慎重にワタクシの作業を見守ってくれました。
押し切りって見るからに危なそうなシロモノなんですが、そういうのを瞬時に察知するんでしょうかね。う〜む、子どもの直感力、恐るべし…。
ワラは落ち葉と同量です。刻むだけなのでそれほど時間はかかりませんが、お米を育てていない人はこのワラを確保するのが大変です。ホームセンターとかで買うとめちゃくちゃ高いしね。踏み込み温床を作りたい人は、前年のうちにお米をやっている農家さんからわけてもらうといいかもしれませんね。
作業その③
材料を混ぜる。
さて、ようやく仕込み開始です! いや〜、長い準備でした(笑)
でも農作業って、そんなことの連続です。タネをまいたり、苗を植えたり、というのはそこまでの準備が終わった、いわば仕上げみたいなものなんですね〜。
仕込みはこんな感じ。お、ようやく本日1枚目の写真が撮れましたよ!

材料は軽いものから順に重ねていきます。でも今回は軽いものばかりなので、あまり順番は気にする必要はないかな?
最初に重ねる形は平たく、丸く。それぞれの材料で層ができて、まるで大きなホットケーキのような外観になります。子どもたちも
「お料理作ってるみたい」
と、楽しんで作業していました。
で、そこに水をたっぷりかけたら、山にしていきます。

写真ではちょっと大きさが伝わりづらいんですが、直径3メートル、高さ1メートルくらいでしょうか。子どもたちが頑張ってくれたので、まずまずの量が仕込めました!
仕込みはこれにて終了! あとはここにブルーシートをかけ、発酵熱で蒸らします。
個人的にはここが「改良式踏み込み温床」の最大のキモだと思っています。蒸らすことで材料全体に水分と熱が伝わり、ムラのない均一な発酵につながるのですね〜。
というわけで、あとは数日後に温度が上がるのを待つのみだ。
果たして無事に温度は上がるのでしょーか? 乞うご期待です!
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